[スペシャルインタビュー]創業130年の株式会社亀太、橋本副社長が語る「会社の意義」

[スペシャルインタビュー]

― 株式会社亀太 代表取締役副社長 橋本 様 ―

創業130年の株式会社亀太、橋本副社長が語る「会社の意義」

岐阜県に本社を置き、中部地方を中心に商社として創業130年を誇る「株式会社亀太」。エアロセンス商品の販売代理店として、協力関係にある。今回、そんな亀太の3代目社長、橋本様の東京滞在の機会に、インタビューさせて頂きました。エアロセンスとの出会いは、2年前に遡る。とある展示会で両社の取り組みを知り、ブースが近かったこともあり対話をする機会に恵まれ、これからの新しい技術とその活用を共に切り開こうと意気投合。その後もコミュニケーションを続け、両社の特徴を理解し、協業を始め、今日の強固なパートナーシップが築かれています。

【創業130年】

・社名の由来

変わった社名のため、由来に関しては良く質問される。亀屋の太平さんが始めた会社ということで、屋号と名前を合わせ「亀太」になった。[拝見した当時の看板の写真からは、130年の歴史と、年季が伝わってくる。]

・創業当時

創業当時は、繊維卸問屋からスタートし、昭和29年に今の株式会社の形になった。先に紹介した当時の看板にも、生がけ(ろうそく)と明記されている。戦後は汽車で東京に来て、測量機械などの商材を、持って帰れるだけ買い付け、行商をして販売していた。現在は、製造業向けの電子計測器を始め、測量と切っても切れない関係にある図面、その製図に必要な文具や事務機、CAD(ソフトウェア)の販売までも行っている。

・現在に至るまで

先代の社長は、時代ごとに新しいものの取り扱いをしていき、いろいろな商品を増やしてきた。営業の人たちも、それぞれの分野で、お客さんからのニーズに対応する形で新しいこと、新しいものをつくってきた。そのため、今の社長は、自ら営業を行うより、先代の社長の時代にやってきた人たちが、より仕事をやり易い環境を提供する、そういったことに徹したほうが会社として上手く行くと判断し、方針を移行していった。

【3代目として】

・入社経緯

大学は土木関連で大学院まで通った。当時は、バブルが崩壊し、スーパーゼネコンなどが院卒を採用しない時代だった。卒業後、その時点ではまだ決まっていたわけではないが、今の嫁から会社を継いで欲しいという話があり、次自分が会社を経営するために、自分にとって何が得られるかという観点で仕事を探した。外資系のコンサルティング会社か、システムに関わるもので、経営コンサルティングに行くかどっちかで探し、名古屋にあるシステム会社で、SEをしていた。

・2代目までのあり方とこれから

亀太に入社後、最初は営業をしていた。トナーを売ったり、納品に行ったり。役所などが猛獣を追い払うために使用するロケット花火の購入などもした。大企業が簡単には購入できないようなものを、亀太が購入し卸す、そういった繋がりが昔から地元の企業とある。設計コンサル、測量コンサルの県内大手とは、それまで1社も取引が無かったが、全部1人で開拓し、それまで別のメーカーと取引していたところも、亀太と取引するようになって、お客様のニーズを知ることができた。

【常に先を読む力】

・試してから売る

他社と同じ商品を提案した際に、金額だけで選んでもらっても面白くなかった。だから積極的に展示会などに足を運び、岐阜でまだ誰も知らないような製品を紹介するために奔走した。情報化施工が始まったくらいの時に、行政(官)とコンサル、建設業や色々なメーカーの方が参加した協議会「ICT導入研究会」というのが立ち上がったことを知り、是非参加したいとお願いした。情報化施工としてトータルステーション(TS)を用いた出来形管理が始まりTSの使い方が大きく変わった。そのとき自分にははっきりと未来がイメージでき、これは便利になる。現場が変わると確信した。

・常に新しいものを、他社より一歩先行く付加価値を

しかし、計測器は特に、実績がないと導入されない。良いものであっても売れないし、実際使ってもいないものを売るっていうのも嘘っぽいなと思い、どういうデータを作れば現場で役に立つのか、現場でどう使えば良いのか、そういったことをデータを作りながら、ひたすら考えた。
他社と同じ製品をお客様に提案する場合でも、やれることやデータの使い方を合わせて提案するので、現場担当者から、他社の方が良いと断られることはない。他社と同じ金額で、出来ることが違うのであれば、飛び込みで行って1時間後にはほぼ100%受注して帰ってくる。お客様は有用性が明確にイメージでき、絶対に負けないソリューションができた。

・財産

初めてのお客様には、規模の大小に関係なく、一律の金額を提示している。初めて見るものの金額が妥当かどうかの判断は難しい。だから実際に、現場で使って頂いて、得られるものを実感してもらい、次回またお声がけ頂いた際には、きちんと査定し、その金額が見合うかどうか話し合って金額を決定する。現場で使ってもらえること自体が会社にとっての財産なので、お金を貰う以上の価値があると思っている。

・目指すところ

今やっている3Dデータの活用などは、10年前に出来ていたこと、世の中に浸透していないのは、やり方、使い方をきちんと理解している人が少ないからだと思う。このままでは世の中が変わらない、そう感じたことがきっかけで東京に進出することを決めた。本来、品質向上と生産性向上が目的で始まった「情報化施工」だが、ただ形を作っているだけの今の状態から、3次元のデータと、現場施工管理をどう結びつけていくか、そのための手助けを亀太ができたら。そのために、まずは使ってみる。で、その答えをお客様と一緒に見つけて行きたい。ものを作るのはメーカーだが、亀太はそれがもたらす価値自体を作りたい。

【意義】

商品が発売されたら、あまり迷わずに購入し、1年程度見極め、実際にその商品の情報が広まりだしたころには、それを使える環境をいつでも提供できるようにしたい。購入頂いた後は、自分たちが導入から運用までで得たものを、サポートとしてどんどん提供していける。そういうサイクルを作るのが理想。
SEをやっていたとき、お客様の仕事が分からないと、良いものは作れないと教えてもらった。欲しいものを、欲しい人が自ら作り出せたら、本当に良いものができ、世の中には良いものだけが流通する。しかし、残念ながらそうはならない。お客様が、そのシステムの特性とか仕組みを分からずに、現場でやりたいことだけやっても、本当に良いところまでいかない。逆にメーカーがやろうとしても、現場のことを分かっていない。
欲しい人、欲しいものを作れる人、その真ん中に立ち、現場とメーカーを繋ぐ立場、双方の思いや、希望などを翻訳する立場になりたい。実際にお客様の現場を借りて、そこでお客様と一緒に実証実験をやることによって、お客様、メーカー、その両方に正しい情報をもたらすことができる。どちらでもない亀太がやるからこそ、全ての方、企業に情報提供でき、それが業界全体のノウハウ、宝になる。これこそが亀太がやるメリット、意義だと思う。今後も色んな技術を、自分たちが本当に良いと思うものを、自分たちの業界、建設の業界に対して、本当に変化を起こすものとして、いかにして提供していくか、常に探していく。

【お礼に代えて】

フラットな目で、良いことも悪いことも真っ直ぐに話して下さる橋本様の元には、弊社同様、全国からアドバイスを求める人や、共に仕事をしたいという企業がたくさんある。今回ご多忙な橋本様にお時間を頂戴して、お話を伺い、創業以来130年トップを走り続けている企業の真髄を拝見した。「自分が使いたいと思わないものは提供しない。」という、全ての企業が理想としつつも、実現するのが難しいと感じていることを、会社の意義として掲げ、体現されている。
「人生の宝物は「家族」と「尊敬する人と共に仕事ができること」だ。」これは弊社エアロセンスCOO嶋田の言葉だが、株式会社亀太の橋本副社長は、正に、エアロセンスが尊敬し、目標としている方の一人です。

著者プロフィール

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エアロセンス㈱
メディア担当

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