[ブログ]山で!海で!市街地で!事故・災害で活躍するドローン事例集

山で!海で!市街地で!事故・災害で活躍するドローン事例集

近年、ドローンの利用が普及し、レジャーや娯楽での撮影だけでなく、災害時にも活躍しています。ドローンの最大の特長は、今まで人が入ることのできなかった場所に空中から潜入し、多くの作業ができることです。山、海、市街地の事故現場や災害現場などで、すでにドローンの活用が進んでいます。ここでは、さまざまな事故・災害現場でのドローンの活用例を見ていきます。

山岳事故・災害

従来、山岳エリアでの捜索活動や救出作業は、レスキュー隊の防災ヘリや警察、地元の山岳会の人たちが、人力で行っていました。山岳エリアでのヘリの操縦は難易度が高く、近年、二次災害が多発しています。また警察やボランティアがふもとから遭難者を捜索したり、救出活動を行ったりする際には多くの人出を要し、時間と手間がかかり、二次遭難のリスクも高まります。現在は、ドローンを活用することでより短時間でかつ安全に、遭難者を発見する取り組みが広まりつつあります。これにより、安全性の向上や時間短縮はもとより、省人化や捜索費用の低減も期待されます。

ヒマラヤで遭難した登山家をドローンで捜索

スコットランド出身のRick Allenさんはヒマラヤのブロード・ピーク(8,047m)に登頂し、その下山途中に滑落事故に遭いました。滑落したときにケガを負い、その後36時間、自力で下山を続けました。食料はなく、凍傷にもかかっていました。そのとき、スキー撮影のために現場に居合わせたポーランドの登山家、Bartek Bargielさんが撮影用のドローンで捜索を開始。みごと山肌にいるAllenさんを発見できました。ヒマラヤという過酷な条件下でも、ドローンなら遭難者の捜索におおいに役立ちます。しかも、捜索者は身の危険にさらされることはありません。

口永良部島の火山活動をドローンで監視

国土交通省の国土地理院は、火山活動の監視にドローンを使用しています。例えば、鹿児島県の口永良部島(くちのえらぶじま)の火山です。口永良部島は、気象庁によって「常時観測火山」に指定されています。ドローンで噴火口付近を空中撮影することで、火山活動を監視、分析することができます。

水難事故

海や川での水難事故でもドローンの活用方法が検討されており、2018年1月には実際に世界で初めて人命救助に成功しました。

GPS搭載の浮き輪をドローンから投下

東京消防庁では溺れた人にドローンから浮き輪を投下し、人員を救助する実験を行いました。浮き輪にはGPS発信器がついており、要救助者が流されても位置を把握できます。ドローンは災害時の人員捜索には使われていますが、救助活動に使用された例はあまりなく、実用化が進められています。

 

世界初、オーストラリアでドローンでの水難救助に成功

2018年1月、オーストラリアの海岸で高波にのまれた海水浴客が、世界で初めてドローンで救助されました。ニューサウスウェールズ州の海岸で2人の男性が波にのまれているのが発見され、そのときたまたまライフセーバーがドローンを使った救難訓練をしていました。ライフセーバーはドローンを操縦し、要救助者2人のいる場所に浮き具を投下しました。彼らは浮き具につかまり、無事海岸までたどり着くことができました。救助に要した時間は、たった70秒だったそうです。

火災・地震

ドローンは消防車や消防士などが近づけない火災現場や地震などの災害地に、空からアプローチできます。国内外の火災現場で、ドローンが実際に活用されています。

山火事でのドローン活用法

2017年12月のカリフォルニア州南部の山火事で、ロサンゼルス市消防局は、初めてドローンを実践投入しました。2機のドローンは、延焼ルートや延焼の可能性がある危険な場所を把握するのに役立ちました。ドローンであれば消防士が火災で負傷するリスクを軽減できます。さらに、今まではヘリコプターに赤外線カメラを搭載して撮影していたので、ドローンを活用することで大幅にコストを削減できます。

アスクルの工場火災現場でも活躍

2017年2月、埼玉県にある事務用品通販アスクルの倉庫で火災がありました。その際、さいたま市消防局は消防活動の一環としてドローンを活用しています。上空30〜50メートルから、視認できない消防隊の動きや火災現場の状況をカメラで撮影しました。火災にあった倉庫は、高さ約22メートル、建築面積が約2万7,000平方メートルと広範囲におよぶため、全体の状況を把握するためにドローンが有効活用されました。消防庁によれば、火災現場でのドローンの運用はまだまだ珍しいそうです。

まとめ

山、海、市街地で、どのような環境でも飛行できる汎用性が、ドローンの強みです。救助者の身の安全を守りながら、現場の状況を把握し、要救助者を素早く保護できます。近年多発しているような山岳エリアでの災害や、海でのレジャーシーンの事故でも活躍が期待されます。また火事や地震などの際には、市街地でも安全性を確保しながら救助・救援活動が可能です。今まで以上に多くの人命を救う可能性を秘めているのがドローンの凄さでしょう。

 

参考:

 

著者プロフィール

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エアロセンス㈱
メディア担当

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